近年、多様な働き方が認められ始めており、フリーランスの働き方に興味を持つ人が増加しています。特定の企業に所属しないフリーランスは、自由度が高い働き方を実現することが可能です。
好きな場所や時間に働くことができるので、理想的なワークライフバランスを目指すことができます。しかし、フリーランスに転身する前に理解しておくべきことがいくつか存在します。基本的な知識を理解せずにフリーランスとして独立してしまうと、手続きに時間を要したり、理想と現実とのギャップに驚いたりしてしまう可能性があります。
今回の記事では、フリーランスを目指している方に向けて、当サイトで紹介してきた記事を改めて振り返りながら紹介していきます。この記事を読むことで、フリーランスの働き方に対して理解を深められるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
1.フリーランスの働き方のタイプ
株式会社ランサーズによると、フリーランスは以下の4タイプに分けられます。
- 副業系すきまワーカー:常時雇用されているが副業としてフリーランスの仕事をこなすワーカー
- 複業系パラレルワーカー:雇用形態に関係なく2社以上の企業と契約ベースで仕事をこなすワーカー
- 自由業系フリーワーカー:特定の勤務先はないが独立したプロフェッショナル
- 自営業系独立オーナー:個人事業主・法人経営者で、1人で経営をしている
もちろん、フリーランス個人によって働き方は多く異なるので、必ずしも上記の4タイプに分けられる訳ではありません。また、フリーランスの契約タイプも以下の3種類に分けられます。
- 常駐型
- 週2~3出社型
- 業務委託
それぞれの契約方法によって働き方に差が生じるため、クライアント企業との契約内容をしっかりと確認することが大切です。
2.フリーランスの働く場所
業務委託契約を結んでいるフリーランスは、インターネット環境さえ整っていれば場所に制限なく働くことができます。自宅やシェアオフィス、近所のカフェなど、自分の集中しやすい環境で働けるのが特徴です。
日本政策金融公庫の実施した調査※1によると、「仕事を行う場所が自宅の居室である」と回答した人の割合は全体の61.1%に及ぶことがわかりました。自宅併設の事務所・作業場等と自宅の居室と回答した人の割合は75.3%となっており、オフィスを自宅に設置している人も含めて、職住一致のフリーランスが多いことが明らかになっています。
フリーランスは自宅をオフィスにすることで、オフィス代を抑えられるなどのメリットを得られます。その他のフリーランスが自宅をオフィスにするメリットやデメリットについて、以下の記事で紹介していますので、ぜひご確認ください。
参照(※1):フリーランスの実態に関する調査
3.フリーランスの働く時間
フリーランスの就業時間は、タイプによって大きく異なります。ランサーズ株式会社の実施した調査※2によると、平均就業時間は以下の通りになります。
- 副業系すきまワーカー:6.4時間
- 複業系パラレルワーカー:13.6時間
- 自由業系フリーワーカー:15.4時間
- 自営業系独立オーナー:33.3時間
タイプによって就業時間が大きく異なることがわかります。
また、中小企業庁の実施した調査※3によると、8割近くのフリーランスが「不定休」で、2割近くが「土・日・祝日」と回答したことが明らかになりました。フリーランスには労働基準法が適用されないため、就業時間や定休日を自分で決めて働きます。
フリーランスの就業時間や定休日について、以下の記事でご確認いただけますので、ぜひ参考にしてみてください。
参照(※2):フリーランス実態調査2018
参照(※3):フリーランスの実態
4.フリーランスのプライベート
内閣官房日本経済再生総合事務局が実施した調査※4によると、フリーランスの1ヶ月における就業日数は、「5日以内」と回答した人が最も多いことが明らかになりました。
「21日以上〜25日以内」と回答した人は17.6%、「26日以上」と回答した人は16.4%となっています。
フリーランスによって、プライベートにあてる時間は大きく異なることがわかります。フリーランスの中には、ほとんど休みを取得せずに働いている人も見受けられており、仕事とプライベートをしっかりと区別することが求められています。
プライベートとフリーランスの仕事を切り替える方法など、フリーランスのプライベートに関しては、以下の記事で紹介していますので、ご確認ください。
参照(※4):フリーランス実態調査結果