近年、テレワークやフレキシブル制など働き方の多様化が進んでいます。特にフリーランスの人口は急激に拡大しており、将来的にも増加し続けることが予想されています。
そんなフリーランスは、働き方によって4つのタイプに分けられることをご存知でしょうか?
今回の記事では、フリーランスの働き方における4つのタイプについて解説します。これからフリーランスを目指している方がこの記事を読むことで、自分に合った働き方を見つけることができます。
フリーランスの働き方における4つのタイプ
- 副業系すきまワーカー
- 複業系パラレルワーカー
- 自由業系フリーワーカー
- 自営業系独立オーナー
次の章で、ランサーズの提唱する定義と併せて、それぞれのタイプについて詳しく紹介します。
参照(※1):フリーランス実態調査2018
タイプ1:副業系すきまワーカー
副業系すきまワーカーの定義:常時雇用されているが副業としてフリーランスの仕事をこなすワーカー
副業系すきまワーカーは、企業に会社員として勤めながらも隙間時間を活用してフリーランスの仕事を行う人のことです。会社の定休日や勤務開始前、勤務終了後にフリーランスの仕事を行っています。
ランサーズの実施した調査※2によると、副業系すきまワーカーは2020年から2021年の間で19万人増加していることが明らかになりました。
フリーランスとして副業を始める人が増えた背景として、新型コロナウイルスによる影響が考えられます。新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、感染防止対策としてテレワークを実施する企業が多く見受けられるようになりました。テレワークは自宅から仕事を進めることができるため、通勤時間や準備かかる時間を大きく省けるようになった会社員が増えたのです。
また、副業を解禁する企業が増えたことも副業すきまワーカーが増加した要因として考えられるでしょう。将来的にも副業としてフリーランスの仕事を始める人は増えていくことが予想されます。
参照(※2):フリーランス実態調査 2021
タイプ2:複業系パラレルワーカー
複業系パラレルワーカーの定義:雇用形態に関係なく2社以上の企業と契約ベースで仕事をこなすワーカー
複業系パラレルワーカーとは、自分のスキルや経験を活かして、好きな雇用形態でクライアントと契約を結び、フリーランスの仕事を行う人のことです。時短勤務で英会話の講師をしながら、他の時間は英語学習系のライターとして仕事を受けるなどの働き方が例に挙げられます。
ランサーズの実施した調査※2によると、2020年時点では288万人だった複業系パラレルワーカーが、2021年には373万人にまで拡大していることが分かりました。複業系パラレルワーカーも副業系すきまワーカーと同様に、新型コロナウイルスの影響を受けて人口が増加していると考えられています。
さらに、厚生労働省や経済産業省など政府の機関によって、働き方改革や多様な働き方を実現するための取り組みが実施されています。そのため、複数の企業と契約しやすい環境が整い、将来的にも複業系パラレルワーカーの人口は伸びるといえるでしょう。
タイプ3:自由業系フリーワーカー
自由業系フリーワーカーの定義:特定の勤務先はないが独立したプロフェッショナル
自由業系フリーワーカーとは、特定の企業に属さずに、フリーランスとして自由な働き方を実現している人のことです。例えば、会社員として企業に勤めていましたが、出産や介護などで退職し、フリーランスの仕事を始めるなどのケースが、自由業系フリーワーカーに該当します。
自由業系フリーワーカーの人口は2020年時点で58万人であったにも関わらず、2021年には308万人にまで増加しました。また、そのうち「主夫・主婦である」と回答した人は17%増加しており、家事や育児などを行いながら、自由業系フリーワーカーとして活躍する人が多く見受けられるようになっています。新型コロナウイルスの影響により、経済面に対する懸念から仕事に復帰した主夫・主婦が増えたためです。
職種に関しては、事務や店舗接客、マーケティングなどの職種を選ぶ人の割合が増加しました。
タイプ4:自営業系独立オーナー
自営業系独立オーナーの定義:個人事業主・法人経営者で、1人で経営をしている
自営業系独立オーナーとは、自分の持つスキルや経験を活かして、個人事業を1人で運営しているフリーランスの人のことです。他のフリーランスのタイプと比較しても、フリーランスとしての収入は1番多く、安定しやすい傾向にあります。
自営業系独立オーナーの人口は2020年時点で296万人でしたが、2021年で551万人に増えたことが明らかになりました。また、自営業系独立オーナーによる経済規模も拡大しており、1年間で9兆円増加しています。
フリーランスとして独立した背景には、テレワークの実施などにより、自分に合った働き方を見直した人が多く存在したことが挙げられます。会社員として働くよりも、仕事の量やスケジュールを自分で管理できる働き方の方が自分に向いていると感じているのです。
フリーランスの働き方における契約タイプ
- 常駐型
- 週2~3出社型
- 業務委託
常駐型とは、会社員と同様に週5のフルタイムで仕事を行う働き方です。プロジェクトや案件ごとに契約を結び、仕事が完了するまでの期間は会社に常駐します。規模が大きいプロジェクトに携わることが多く、報酬も期待できるタイプです。
週2~3出社型は、常駐型の勤務時間を短縮したバージョンで、シフトなどによって出社する人を決めます。スタートアップ企業やベンチャー企業が週2~3出社型のフリーランスを募集することが多いです。
業務委託で契約しているフリーランスは、案件を納品日までに完了できるのであれば、自由な時間や場所で働けます。常駐型と比較すると場所に制限がないため、1番自由度が高い働き方と言えるでしょう。
フリーランスになって自由な働き方を目指そう
将来的にも働き方の多様化が進んでいくのに伴って、フリーランスの人口は増加していくでしょう。自分にとって理想的なライフスタイルを叶えるために、どのような働き方が自分に合っているか考えることが大切です。