「フリーランスってプライベートと仕事の切り替えはどうしているの?」「フリーランスで理想的な働き方を目指すポイントとは?」と疑問をお持ちの方に向けて、フリーランスの働き方を就業時間や定休日の観点から考察したいと思います。
フリーランスは自由な時間や場所で働けるのがメリットですが、一方でしっかりと休養を取らずに働きすぎてしまう人も多く見受けられます。
仕事とプライベートをしっかりと区分して、健康的なワークライフバランスを目指しましょう。プライベートとフリーランスの仕事を切り替える方法も紹介します。
フリーランスの働き方:プライベートの時間は確保してるのか
独立したフリーランスは労働関係法令が適用されない働き方であり、自由な時間に好きな場所で働くことができる一方、仕事量を制限せずにオーバーワークしてしまう人も存在します。
フリーランスは成果報酬が採用されていることがほとんどで、働いた分だけ給与を得られるため、仕事をしていないと不安になってしまう人が多いためです。
実際に「案件を受けすぎて睡眠不足になってしまった」「常にタスクに追われていてプライベートが充実しない」という声も見受けられます。
フリーランスとして働いている人は、どれくらいの時間仕事をしているのでしょうか?データから就業時間、就業日数、定休日について確認していきましょう。
フリーランスの就業時間
中小企業庁が2015年2月に行った「小規模事業者の事業活動の実態把握調査~フリーランス事業者調査編」※1によると、フリーランスの1日における平均就業時間は7時間程度でした。正社員の法定労働時間が1日あたり8時間と定められていますが、比較するとフリーランスの方が1時間少ないことが分かります。
内訳から見ると、8時間と回答している人が23.9%と最も多く、続いて6時間と回答する人が14.8%を占めていました。以上の結果から、平均労働時間を5時間から8時間の間に設定しているフリーランスが多いことが予想されます。
しかし、12時間以上と回答しているフリーランスも8.5%程度存在することを考えると、フリーランスの働き方は個人によって大きく異なるといえるでしょう。
フリーランスの就業日数
内閣官房日本経済再生総合事務局が2020年5月に実施した「フリーランス実態調査結果」※2によると、フリーランスの1ヶ月における就業日数は、5日以内と回答した人が最も多く、23.5%を占めています。この結果から、副業やお小遣い稼ぎとしてフリーランスの仕事を行っている人が多いことが予想されます。
また、21日以上〜25日以内と回答した人は17.6%、26日以上と回答した人は16.4%ということが明らかになりました。つまり、正社員と同じくらいか、もしくはそれ以上の日数を働いてる人が全体の3.5割近く存在するということです。
フリーランスの就業時間と同様に、1ヶ月における就業日数も個人によって大きく異なることが分かります。
参照(※2):フリーランス実態調査結果
フリーランスの定休日
上記で紹介した中小企業庁の調査※1によると、フリーランスの定休日として最も多い回答は「不定休」ということが分かりました。つまり、スケジュールに合わせて臨機応変に休みを取得しているフリーランスが多いということです。
「不定休」と回答した人の割合が76.6%であるのに対して、「土日及び祝日」と回答した人の割合は21.8%となりました。定休日を固定している人も一定数存在することを意味します。
また、「不定休」と回答した人の中には、ほとんど休みを取得していない人もいることが予想されます。労働関係法令が適用されないため、会社員のように就労時間や定休日に関する規定がないためです。
そのため、現在はフリーランスの働き方における課題の一つとして、労働関係法令をどのように適用するべきか議論が行われています。将来的にフリーランスの人口が増加することを考えると、働きすぎによる問題が頻繁に発生することが予想され、解決が必要な課題となっています。
プライベートとフリーランスの仕事を切り替える方法
方法1:スケジュール管理を徹底する
フリーランスがプライベートを充実させるのに欠かせないのが、スケジュール管理能力です。クライアントから指定された納期までに業務を完了させるには、いつまでに何を終わらせればいいか計画する必要があります。
納期から遡って、細かくタスクを決めていきましょう。タスクを振り分けられたら、時間が取れそうなタイミングを見極めます。
仕事のスケジュールに合わせて、業務を行わない日や時間をあらかじめ決めておくことをおすすめします。定休日を設定しておかないと、「気づいたら休みを取得しないで働いていた」という事態に陥りやすいためです。
そのため、フリーランスはスケジュール管理を徹底して、十分な休養を確保しましょう。
方法2:ワーケーションを利用する
最近は仕事とプライベートを両立しながら、充実した時間を過ごす方法として、ワーケーションが人気を集めています。ワーケーションとは、ワークとバケーションを組み合わせた造語で、旅行先で仕事を行うワークスタイルです。
基本的にフリーランスの仕事はWi-Fi環境があれば、どこからでも働けます。従って、旅行先で業務を進めることができ、リラックスした状態で仕事に集中できるのです。 また、仕事を終えた後はプライベートの時間として、旅行を満喫することができます。
そのため、仕事とプライベートを充実させたい方はワーケーションを活用してみましょう。
プライベートの時間を充実させよう
フリーランスは定休日を不定休にしている人が多く、仕事のスケジュールに合わせて休みを決める傾向にあります。一方で、休みを十分取得していないフリーランスがいることが懸念されており、フリーランスの働き方に注目が集まっています。
プライベートを充実させるためには、スケジュール管理を徹底して、休みをしっかりと設けることが大切です。また、ワーケーションという新しい働き方も人気を集めています。プライベートを有意義に過ごすために、自分に合った働き方を見つけましょう。