近年、フリーランスという言葉を耳にする機会が増えました。フリーランスとは、業務ベースで仕事を引き受ける、雇用によらない働き方を指します。
しかし、フリーランスの他にもノマドワーカーや個人事業主など、意味が混同しやすい言葉が数多く存在します。実際に、フリーランスという言葉の意味や概念がわかっていない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、フリーランスを目指している方や、フリーランスの自由な働き方に興味がある方に向けて、フリーランスという言葉の意味を解説します。この記事を読むことで、フリーランスという言葉の意味を再認識することができるので、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスという言葉の意味とは？
フリーランスとは、特定の企業に所属せずに業務ベースで仕事を行う働き方のことです。自分の好きなペースで好きな場所から働くことができるので、フリーランスの自由な働き方に憧れている人は多く存在します。
もちろん、フリーランスの働き方は個人によって異なり、企業に赴いて働く常駐タイプや、会社員として働きながら副業でフリーランスの仕事を受けているタイプなど、働き方は様々です。
ランサーズの実施した調査※1によると、フリーランスは2021年時点で1670万人いることがわかりました。フリーランスは労働人口の24%を占めるということです。経済規模も1年間で10兆円以上増加しており、将来的にもフリーランス市場は成長していくことが予想されます。
そんなフリーランスと混同されやすい言葉が数多くあるので、次章からフリーランスとの違いを確認していきましょう。
参照(※1):フリーランス実態調査 2021
個人事業主との違い
フリーランスが雇用によらない働き方を指すのに対し、個人事業主とは「税務上の区分」を意味する言葉です。税務省に開業届を出すか、確定申告の際に個人事業主として申告することで、個人事業主として認められます。
フリーランスの中には、個人事業主として働く人も多く存在します。ただし、「フリーランス＝個人事業主」という意味ではなく、フリーランスには法人も含まれることを覚えておきましょう。
また、個人事業主になることで青色申告を利用することができ、節税効果を得られる可能性が高まります。
以下の記事でフリーランスと個人事業主の違いについて詳細を紹介していますので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。
ノマドワーカーとの違い
ノマドワーカーとは、遊牧民を意味する「ノマド」という言葉に由来する働き方のことです。ノートパソコンを持ち運び、場所を変えながら仕事を行う働き方を指します。
フリーランスの中にもノマドワーカーとして働く人は多く存在しますが、企業に勤めている人の中にもノマドワーカーとして働く人が存在するので、必ずしも「フリーランス＝ノマドワーカー」という訳ではありません。
ノマドワーカーの中には、海外に滞在しながら仕事を行う人もいます。インターネット環境さえあれば仕事を海外でも進められるためです。フリーランスの海外における働き方については以下の記事で紹介していますので、ぜひご確認ください。
SOHOとの違い
SOHOとは、「Small Office Home Office」の略称で、小さなオフィスや自宅で仕事を行う働き方のことです。フリーランスの中には、SOHOとして働く人が多く存在しますが、企業のプロジェクトに参加する常駐タイプのフリーランスも一定数存在します。
また、SOHOはノマドワーカーとも混同されやすいですが、ノマドワーカーはオフィスや自宅など場所にとらわれない働き方のことです。一方、SOHOは場所がオフィスと自宅に限定されているので、ノマドワーカーとは厳密には意味合いが違います。
日本政策金融公庫の実施した調査※2によると、自宅の居室で仕事をしていると回答した人の割合は全体の61.1％に及ぶことがわかりました。自宅併設の事務所・作業場等と回答した人を合わせると、全体で75.3％にも及びます。
フリーランスのオフィス事情に関しては、以下の記事で解説していますので、ぜひご参照ください。
参照(※2):フリーランスの実態に関する調査
フリーターとの違い
フリーターとは、「フリーアルバイター」の略称で、アルバイト、およびパートタイムワーカーとして働く人のことです。「フリー」という言葉がフリーランスと同じなので、混同されることがあります。
しかし、フリーターは企業と雇用契約を結んでいる働き方なので、フリーランスに該当しません。フリーランスはあくまで雇用によらない働き方を意味します。
会社員と比較すると、フリーターは働く時間を調整できるので、自由度の高い働き方といえるでしょう。
フリーランスの働き方を目指す方法
フリーランスの自由な働き方を目指すにはどうすればいいのでしょうか？フリーランスを目指す方法は様々ですが、まずはスキルや実績を身につけることをおすすめします。
基本的にフリーランスは仕事を自分で獲得する働き方です。クライアント企業から仕事を依頼してもらうには、相応のスキルや実績が求められます。もちろん、未経験でもフリーランスの仕事を引き受けることは不可能ではありません。しかし、単価の低い案件だったり、単発の案件だったり、高収入を目指すのが難しくなる可能性が高まります。
そのため、これからフリーランスを目指すという方は、フリーランスとして活躍できるようにスキルを身につけましょう。スキルアップに関しては、以下の記事を参考にしてみてください。
自由な働き方を目指しましょう
会社員と比較すると、仕事を進めるペースや働く時間、定休日、働く場所などの自由度が高く、近年はフリーランスに転身する人も多く見受けられます。
フリーランス以外にも、個人事業主やノマドワーカー、SOHO、フリーターなど、混同しやすい言葉が多く存在するので、それぞれの言葉の違いを理解して、自分に合った働き方を明確化する際の参考にしましょう。
