近年、フリーランスという言葉を耳にする機会が増えています。フリーランスとは一体どのような働き方なのでしょうか？また、フリーランスと個人事業主の働き方はどのように違うのでしょうか？
フリーランスとは、特定の企業に所属せずにクライアントと業務委託契約を結んで働くワークスタイルのことです。会社員と比較すると自分のスケジュールに合わせた働き方を実現しやすいため、フリーランスの働き方に興味を持つ人が増加しています。また、企業としても労働力不足が懸念されている中で、フリーランスを活用とする動きが広まっており、注目度が高まっています。
今回の記事では、フリーランスの働き方に興味がある方に向けて、フリーランスの基本的な知識を紹介します。フリーランスと個人事業主の違いについても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスや個人事業主とは？
フリーランスとは
GRASグループ株式会社が運営するWeblio辞書で定められている、フリーランスの定義について確認しましょう。
フリーランスとは、企業や団体に所属することなく、個人として仕事を請け負う活動・契約形態、および、そのような形で仕事を請け負う人。フリーランスは、英語で「freelance」と表記する。「freelance」の語源は、自由な立場であることを表す「free」と槍を表す「lance」が組み合わさったものである。中世ヨーロッパの時代、傭兵団に所属せず、戦争のたびに傭兵団と契約して戦地に赴く人々のことをフリーランサー（free lancer)と呼んだことに由来して、企業に属さず働く人たちのことをフリーランス、フリーランサーと称するようになった。
引用（Weblio辞書：新語時事用語辞典新語時事用語辞典-フリーランス）
元々は傭兵団と契約した人達のことを意味しましたが、近年は特定の企業に所属せずに働く人を指す言葉として使用されています。
個人事業主とは
先ほど紹介したWeblio辞書で確認できる個人事業主の意味は以下の通りです。
法人を設立せず個人で事業を営んでいる人。個人事業者。自営業者。自営業主。こじんじぎょうしゅ。
引用（Weblio辞書：フリーランスデジタル大辞泉 -個人事業主）
個人事業主は、個人で事業を運営しているため、法人事業主とは対になる概念です。個人事業主は「自然人」と呼ばれることもあります。
フリーランスと個人事業主の違い
フリーランスと個人事業主は、どちらも企業に所属せずに個人で仕事を行なっている働き方であるため、混同されることが多くあります。フリーランスと個人事業主の違いは何でしょうか？
一般的にフリーランスは特定の企業に所属せずに業務ベースで仕事を請け負う「働き方」を意味するのに対して、個人事業主は「税法上の区分」を意味します。
フリーランスは働き方を示すので、法人を運営している事業主と、法人を設立していない個人事業主のどちらも含みます。個人事業主として開業していない人もフリーランスに該当するので、フリーランスは幅広い概念といえるでしょう。
フリーランスから個人事業主になるメリット
フリーランスから個人事業主になるメリットには、以下のポイントが挙げられます。
- 「屋号」を使用できる
- 社会的信用を高められる
- 身内に支払った給与を経費として計上できる
- 青色申告ができる
個人事業主になると「屋号」と呼ばれる表記を使用できるようになります。屋号とは、法人でいう会社名にあたる表記のことです。
また、事業を行なっている事業主として税務署から認可されることで、社会的信用を高められる可能性があります。さらに、身内に支払った給与などを経費として計上できるようになるので、節税効果を得られる可能性があります。
フリーランスが個人事業主になるメリットの詳細について、以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
それでは、フリーランスが個人事業主として事業を運営するにはどうすればいいのでしょうか？次章でフリーランスから個人事業主になる方法を確認しましょう。
フリーランスから個人事業主になる方法
フリーランスから個人事業主になるためには、主に以下のステップで手続きを進めていきます。
- 事業内容を計画する
- 開業届の提出
- 事業専用口座の開設
個人事業主として税務署に開業届を提出しますが、開業届に記載する事業内容を明確化する必要があります。どのような事業を行なっていくのか、しっかりと説明できるようにしましょう。
事業の詳細が決定したら、開業届を作成して税務署に提出します。開業届の用紙は国税庁の公式サイトからダウンロードすることが可能です。
申請が完了したら、事業用の銀行口座位を解説することをおすすめします。決算期に精算等を行う際に、取引の履歴が一つの口座で確認できた方が便利であるためです。
開業までのステップの詳細については、以下の記事をご確認ください。
フリーランス・個人事業主を目指そう
フリーランスは特定の企業に所属せずに業務ベースで仕事を請け負う働き方を意味するのに対して、個人事業主は税務上の区分を意味します。フリーランスは働き方を意味するため、その概念は幅広く、法人や個人事業主を含めた様々な働き方が含まれています。
フリーランスが個人事業主になることで、確定申告の際に青色申告書を利用できる、社会的信用を高められるなどのメリットを得られます。個人事業主になるためには、税務署に開業届を提出する必要があるので、事業内容を明確にして記載するようにしましょう。
当サイトでは、フリーランスに向けたお役立ち情報を発信しています。興味のある方は、他の記事もぜひ参考にしてみてください。
