働き方改革が推進されている現在、自由な働き方に憧れてフリーランスを目指している人が増加しています。しかし、まず何から準備を始めればいいか分からないという方もいるのではないでしょうか？
準備が不十分だと、フリーランスとして安定した収入を得るまでに時間がかかってしまう可能性があります。そこで今回の記事では、フリーランスの働き方を実現するために必要な手続きや準備について解説します。
この記事を読むことで、何から準備を進めればいいか理解できるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスの働き方を実現するには準備が大切
会社員からフリーランスに転身する場合、事前に準備しておくべきことが山ほどあります。
十分に準備せずに、いきなりフリーランスとして独立してしまうと、仕事を得られるようになるまで時間がかかったり、手続きに戸惑ったりする可能性があるため、必要な手続きや準備について理解しておくことが大切です。
中小企業庁が行った調査※1によると、フリーランスとして事業を営む上での不安や悩みとして、事業の成否と回答した人の割合が25.6%に及ぶことが明らかになりました。（1位〜3位の回答を合わせた結果）
フリーランスとしての不安を解消するためにも、事前に準備を進めておくことが求められています。次の章で、フリーランスの働き方を成功させるために必要な手続きを確認していきましょう。
参照(※1):フリーランスの実態
フリーランスの働き方を実現するのに必要な手続き
手続き1：会社を退職する
フリーランスに転身することを決めたら、退社するタイミングを計画しましょう。円満に退職するためにも辞職する2〜3ヶ月前には退職する旨を会社に伝えてください。遅くても1ヶ月前には退職の意思を伝えましょう。
退職することを伝えたら、後任の社員に引き継ぎを行ったり、退職に必要な書類を作成したりなど、退職関連の手続きを進めていきましょう。
また、会社を退職する前にクレジットカードやローンの契約を済ませておくことをおすすめします。フリーランスよりも会社員の方が社会的信頼度が高く、契約の手続きをスムーズに完了できる可能性が高いためです。
さらに、会社員として収入源を確保できているうちに、仕事の基盤を築きましょう。いきなり、フリーランスの仕事を獲得するのは難しいため、副業として仕事を始めておくのが得策です。
手続き2：国民年金に加入する
フリーランスに転身する場合、国民年金に自分で加入する必要があります。住んでいる地域の市区町村役所で、退職日から14日以内に手続きを完了させてください。
国民年金の手続きを行う際に、退職証明書など退職した日付が明記されている書類が必要です。退職時に必要な書類を受け取っておきましょう。
国民年金に加入した後は、毎月保険料を支払います。口座振替やクレジットカードなどでも支払うことができるので、申請時に支払い方法についても併せて確認しておくことをおすすめします。
国民年金に加入する手続きについて、以下のURLから確認できますので、ご参照ください。
手続き3：国民健康保険に加入する
フリーランスに転身する場合、会社で加入している健康保険から国民健康保険に切り替える必要があります。
会社で加入していた健康保険は任意で継続することもできますが（2ヶ月以上勤続している場合）、加入できる期間は2年までと制限があるため注意が必要です。
国民年金と同様に、住んでいる地域の市区町村役所で、退職日から14日以内に手続きを完了させましょう。保険料は地域によって異なるため、市区町村のホームページを確認してください。
また、収入が130万円を超えない場合、家族の扶養に入ることもできます。保険料や収入などを考慮して、最適な方法を選択しましょう。
手続き4：開業届を提出する
フリーランスが個人事業主になる場合、開業届を税務署に提出する必要があります。
開業届は、事業をスタートしてから1ヶ月以内に提出してください。開業届には氏名や住所、個人番号などの個人情報の他に、事業の概要について記載する欄などが設けられています。
個人事業主になることで、屋号で銀行口座等を開設できるなどのメリットを得られますが、フリーランス全員に必ずしも必要な手続きではありません。
個人事業主とフリーランスの違いがよく分からないという方は、以下の記事を確認しましょう。
フリーランスになる前に必要な準備
働く環境を整える
フリーランスの仕事を行える環境を整えましょう。パソコンやWi-Fi、デスク、椅子など業務を進めるのに必要な備品を用意します。
また、作業を行うオフィスをどうするのか決める必要があります。自宅で仕事を行うフリーランスが多いですが、プライベートと仕事の区切りを明確にしたいという方は、オフィス用にスペースを借りたり、シェアオフィスと契約したりなどして、工夫している人が多いです。
さらに、仕事を効率に進めるために、チャットツールや会計ソフト、オフィスアプリなど、必要なアプリケーションをインストールしておきましょう。
仕事を獲得する
収入を得るには、フリーランスの仕事を自分で探して、クライアントと契約する必要があります。
クラウドソーシングや求人サイト、SNSなどを活用して仕事を探す人が多いですが、会社員時代に培ったコネクションを利用して仕事を獲得する人も見受けられます。
仕事を獲得できたら、長期的に仕事を発注してもらえるように、クライアントとの信頼関係を築きましょう。
フリーランスの自由な働き方を実現しよう
準備が不十分な状態でフリーランスとして独立してしまうと、収入を確立するまでに時間がかかるなどの事態に陥る可能性があります。
そのため、フリーランスになる前にどのような準備が必要か理解しておくことが大切です。
