会社員がフリーランスへ働き方を変えるには?主な手順について解説

  • 2021年9月4日
  • 2021年8月29日
  • 転職

今、会社員からフリーランスに転向する人が増えているのをご存じでしょうか。
その背景には、子育てや介護をしながら仕事をするのが当たり前となった現代で、時間と場所に縛られないフリーランスの仕事スタイルが好まれる傾向にあることがあげられます。

また最近は、コロナ禍で社会的に不景気になり、ネットビジネスなどの副業を始めた会社員の方も増えています。
副業から始めたビジネスで完全フリーランスに転向する人も増加傾向です。

今回は会社員とフリーランスの違いを紹介し、フリーランスになるためにはどうした準備が必用なのかを説明します。
フリーランスを全く知らない方をはじめ、実際にフリーランスへの転向を考えている方に役に立てれば幸いです。

会社員とフリーランスの主な違い

前述したように会社員からフリーランスに転向する人が増えていますが、当然のようにフリーランスへの転向はメリットもデメリットも両方の要素を兼ね備えています。

パンダくん
パンダくん
ここからは会社員とフリーランスの違いについて紹介します。
ご自身にとってメリットなのかデメリットなのか考えていただければと思います。

契約形態の違い

会社員とフリーランスの大きく異なる点は雇用形態です。
会社員は会社(使用者)に雇用されている労働者の位置づけになるため、仕事や労働時間・労働日は会社に従う必要があります。

一方でフリーランスは、プロジェクトや案件ごとで契約を結ぶことが一般的で、時として契約相手も異なることもあります。
案件によっては期限が決められ、その期限までであれば働く日は自由に設定できます。

収入・年金の違い

会社員の給料と言えば月給制や主に外資系の企業であれば年俸制が一般的です。
年俸制であれば自分の頑張り次第で次年度の給料が上がることはありますが、基本的には頑張った分だけ給料がもらえる仕組みではありません。

一方でフリーランスの給料は前月の売上がそのまま給料になり、自分が頑張った分が給料に反映される仕組みとなっております。
売り上げがあればいいですが、案件を受けられなければ、収入が全く入らないこともあり、フリーランスの収入は会社員のように安定していないのが特徴です。

保険・保障の違い

会社員が加入する保険とフリーランスが加入する保険には大きな違いがあり、受けられる保障も異なります。
以下の表に会社員とフリーランスが加入する保険を簡単に紹介します。

会社員フリーランス
医療保険健康保険に加入国民健康保険に加入
年金保険厚生年金に加入国民年金に加入
雇用保険加入加入不可
労災保険加入加入不可

医療保険は健康保険も国民健康保険も保障内容に違いはありませんが、保険料が異なります。
フリーランスが加入する国民健康保険は、世帯全体の収入によって保険料が決まる仕組みで、家族内に収入がある人がいる場合、その分に対しても保険料が発生します。

フリーランスの国民保険に関する詳細は以下も参照ください。

フリーランスが加入する健康保険は「国民健康保険」で、市区町村で運営される公的な健康保険です。会社員が加入する保険が「被用者保険」に分類されるのに対して、国民健康保険は「地域保険」に分類されます。

国民健康保険は、個人事業主本人だけでなくその家族も加入できます。保険料は市区町村ごとに算出方法・金額が異なるため、一概にいくらとは言えません。気になる方はお住まいの地域の役所・ホームページ等で確認してみてください。
会社を退職してフリーランスになる場合は、退職日の翌日から14日以内に所在地の市区町村に届け出を出す必要があります。保険証がないと医療費を全額負担しなければならないため、出来るだけ早く手続きを行いましょう。
なお、届け出を提出する際は、国民年金への加入も同時に行っておくことをお勧めします。

引用:フリーランスが知っておきたい保険の基礎知識

会社員が加入する健康保険のように、自分の保険加入で被扶養者を補える仕組みではないため注意が必要です

また年金ですが、会社員が加入する厚生年金は、加入者自身と会社が半分ずつ保険料を払う仕組みで、フリーランスが加入する国民年金は折半してくれる相手はいません。

また、フリーランスが将来受けられる保障には、厚生年金があります。
詳細は以下をご参照ください。

厚生年金保険
この統計では基本的に、被用者年金一元化により新たに厚生年金保険の適用対象となっ た、国家公務員共済組合、地方公務員共済組合及び日本私立学校振興・共済事業団の情報を 含まない。
(1)適用状況
○ 令和元年度末現在の適用事業所数は、243万6千か所であり、前年度末に比べて9.9 万か所(4.2%)増加している。
○ 被保険者数は、令和元年度末現在で4,037万人となっており、前年度末に比べて57 万人(1.4%)増加している。男女別にみると、男子は 2,488 万人(対前年度末比 19 万人、0.8%増)、女子は 1,550 万人(対前年度末比 38 万人、2.5%増)となってい る。
○ 短時間労働者数は、令和元年度末現在で47万人となっており、前年度末に比べて 4万人(8.6%)増加している。男女別にみると、男子は 13 万人(対前年度末比1万 人、4.3%増)、女子は 34 万人(対前年度末比3万人、10.3%増)となっている。
○ 育児休業等期間中(産前産後休業期間を含む)の保険料免除者数は、令和元年度末 現在で 43 万人であり、前年度末に比べて2万人(5.1%)増加している。男女別にみ ると、男子は7千人(対前年度末比3千人、65.4%増)、女子は 42 万人(対前年度 末比2万人、4.5%増)となっている。

引用:平成28年度厚生年金保険・国民年金事業の概況 (mhlw.go.jp)

雇用保険・労災保険については、会社に雇用されている人が加入できる保険となっているため、フリーランスは加入できません。
会社員は、万が一の時に保証が受けられますが、フリーランスはそういった保証がなく、すべて自分に降りかかるため、こういった違いを十分理解しておく必要があります。

安定性の違い

収入と保険の説明で、フリーランスの生活は決して安定していないことがお分かりいただけたでしょうか。

会社員の場合は、会社から与えられた環境で与えられた仕事を遂行するのが一般的ですが、フリーランスの場合は、環境・仕事・保険など自分で管理する必要があります。

自分で管理することは、自由にカスタマイズできる半面、負担はその分大きくなります。
会社員との違いをしっかりと理解し、行動・準備することが大切です。

会社員からフリーランスへ移行する前に必要なこと

会社員がフリーランスへ働き方を変えるには?主な手順について解説

上記の説明でフリーランスは安定性がなく、リスクが大きいと感じた方も多くいると思いますが、絶対にフリーランスにならない方がいいのかと言えばそうではありません。

フリーランスになる前にしっかりと準備しておけば不安定な生活は回避できます。

パンダくん
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ここではフリーランス転向前にやっておいたほうがいいこと、知っておいたほうがいいことを紹介します。

人脈作り

フリーランスは自分でなんでもやらなければいけません。
それは税金や保険の手続きだけではなく、仕事の営業も含まれます。

全く人脈がない状態で営業をかけても仕事を受注できる可能性は低くなります。
フリーランス転向前に、今までの仕事で関わった顧客や職場の仲間、それからSNSを通じてクライアントになってくれる人を探しておくことをおすすめします。

年金・保険などのその他手続き

フリーランス及び個人事業主が加入できる年金保険・健康保険は会社員とは異なります。
退職後14日以内に年金と健康保険の手続きが必要となるため、フリーランスになる前にあらかじめ手続きする準備を済ませておくことをおすすめします。

またクレジットカードの申請、事業用の口座の開設、住宅や車のローンはフリーランス転向前に完了しておきましょう。
その理由は、いずれもフリーランス転向後は審査が厳しくなる可能性があるからです。

安定した収入があるうちにこれらの手続きを済ませておくようにしましょう。

個人事業主・青色申告の手続き

企業に属している日本人の多くは、年間いくらの税金を納めているか把握していないと言われているのをご存知でしょうか。
その理由は会社員であれば会社が税金の精算し、月の給料と一緒に引き落とされ、税金が引き落とされた分を給料として受け取っているため、税金を納めている感覚が薄まってしまうためです。

一方でフリーランスを含む個人事業主として働く場合は、開業届を税務署に申請する必要があり、申請が完了した後は確定申告で納める税金の申告を自分で行います。
この申告のことを青色申告と言います。

会社が税金の精算し、自分で納税金額を申告する必要のない会社員とは違い、個人事業主は全て自分で行わなければならない一方、経費等を上手にあげることで節税することも可能です。

フリーランスに必要な物を集めておく

フリーランスは営業、顧客の獲得や仕事の受注などありとあらゆることを自分自身で行う必要があります。

そう言った直接業務に関係ない仕事もなるべく簡潔に行えるよう、名刺や自分のウェブサイト・SNSアカウントを用意しておくようにしましょう。
名刺は事業内容によっては必要ない場合がありますが、ウェブサイトやSNSアカウントは顧客が自分の事業内容を知るツールになるため、確実に用意するようにしましょう。

まとめ

今回は、会社員からフリーランスに転向する上で十分と理解しなければいけないこと、準備しておいた方がいいことについてまとめました。

これから会社員からフリーランスに転向を考えている方のより良いスタートを迎える手助けができれば幸いです。

パンダくん
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