「フリーランスの仕事を副業から始めたい」「本業とフリーランスの副業を両立するには?」とフリーランスの働き方を目指している方に向けて、副業の基本について紹介します。
働き方が多様化している現在は、副業をスタートする人も増加しています。副業として仕事を行うフリーランスが増加している理由や、スケジュール管理や確定申告などの注意点について徹底解説していきますので、フリーランスとして副業を始めたい方はぜひ参考にしてみてください。
フリーランスの働き方:副業系すきまワーカーとは
ランサーズ株式会社が実施した「進化するフリーランスの未来ーフリーランス実態調査2018ー」※1によると、副業系すきまワーカーとは「常時雇用されているが副業としてフリーランスの仕事をこなすワーカー」と定義されています。
フリーランス全体の人口は増加していますが、同社が行った「フリーランス実態調査 2021」※2によると、2021年時点で副業系すきまワーカーは439万人存在し、フリーランス全体の26.3%を占めていることが明らかになりました。
副業系すきまワーカーは昨年度から19万人増加しており、将来的にも増加することが予想されます。副業を始める人が増加している理由には何が挙げられるでしょうか?
参照(※1):フリーランス実態調査2018
参照(※2):フリーランス実態調査 2021
副業を始める人が増えている理由
理由1:時間に余裕ができたから
フリーランスとして副業を始める人が増えた理由として、「時間に余裕ができたから」ということが考えられます。
新型コロナウイルスの影響によって、感染対策としてテレワークを導入した企業が増えました。テレワークでは家から勤務することができて、通勤する必要がないため、時間に余裕ができたと多くの人が実感しています。
そのため、時間を有効活用したい人が増加し、副業を開始する人が多く見受けられるようになったのです。
理由2:副業が解禁されたから
2017年に「働き方改革実行計画」が決定されたことを受けて、政府は働き方改革を推進するための取り組みを開始しました。
特に「副業元年」とも称されている2018年は、企業が就業規則を定める上でのベースとなる「モデル就業規則」が改正されたことで、副業を認可する企業が増加しました。
依然として副業を全面的に認めていない企業も多く見受けられますが、個人に合った働き方が尊重されるようになった現在、さらに副業を解禁する企業が増加することが予想されます。
そのため、以前は会社に内緒で副業をしている人もいましたが、隠れて副業をする必要がなくなったため、副業をしやすくなったと多くの人が感じています。
理由3:スキルを身につけて独立したいから
本業ではできない仕事をフリーランスとして行うことで、スキルの獲得や経験などを得られて、自身の成長につながります。転職が一般化した現在は、会社に依存せずにしっかりとスキルを身につけたいという人が多いため、本業とは別に経験が得られる副業フリーランスの人気が拡大しているのです。
また、一定の案件を受注できるスキルや経験を身につけたら、独立したいと考えている人も存在します。フリーランスは時間や場所にとらわれずに自由に働けるワークスタイルであるため、最終的にフリーランスに転身したいと考えている人が多いです。
いきなりフリーランスとして独立してしまうと、安定した収入を確保できないなどのリスクが伴いますが、本業で収入源を確保しながら働くことで、リスクマネージメントも行えます。
フリーランスとして副業を始める際の注意点
就業規則を守る
労働基準法第38条※3では、「労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。」と定められています。そのため、副業を行う場合は、本業と副業の合計時間が勤務時間となるため、勤務時間の管理を徹底しましょう。
他にも、通勤手当、労災、社会保険などの扱いはどうなるか、副業を始める前に企業と認識を合わせることが大切です。
また、本業と同じ業種の副業を禁止している企業も見受けられます。企業としての顧客であるはずなのに、従業員が個人単位で契約してしまう可能性があるためです。
企業が副業に関してどのように対応しているか、就業規則を確認するようにしてください。
参照(※3):労働基準法
確定申告を行う
副業を行っているフリーランスの人で、1年間で20万円を超える収入がある場合、確定申告を行う必要があります。副業における所得金額と本業の所得金額を申告して、税金が決定される仕組みです。
そのため、副業を行っている人は、普段から会計管理を定期的に行うことをおすすめします。
現在は、郵送や窓口での提出だけでなく、オンラインで提出することも可能なので、確定申告の時期(3月頃)に間に合うように準備を進めてくだださい。
スケジュール管理を行う
副業として仕事をスタートすることで業務にあてる時間が急増し、「しっかりと休養を確保できていない」と感じているフリーランスも多数見受けられます。本業と副業を両立するためには、しっかりと体を休めて体調管理を徹底することが大切です。
特にワークライフバランスを充実させたい人は、定期的に休むようにして、趣味や娯楽にあてる時間を設けるようにしてください。仕事の時間が急激に拡大してしまうと、スポーツや食事、睡眠など、健康を保つために必要なことさえ、できなくなってしまう可能性があります。
スケジュール管理を行えば、計画的に仕事を進めることができます。納期までの期間と、本業と副業、休みのバランスを踏まえて、スケジュールを立てましょう。
まとめ
フリーランスは自由な時間や場所で働くことができるので、近年注目を集めている働き方です。政府は働き方改革を推進しており、副業を解禁する企業も増加しているため、確定申告や就業規則に注意して自分に合った働き方を実現しましょう。