ランサーズ株式会社の調査※1によると、2021年時点で日本国内におけるフリーランスは1,577万人存在することが明らかになりました。2019年と比較すると、フリーランス人口は約450万人増加していることになります。
将来的にもフリーランス人口は拡大していくことが予想されますが、世界で見たフリーランス市場はどのように変化しているのでしょうか?
今回の記事では、日本国内ではなく海外で活動しているフリーランスに目を向けて、市場動向を紹介していきます。この記事を読むことで、海外で働くワークスタイル、およびノマドワーカーについても理解できるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
参照(※1):新・フリーランス実態調査 2021-2022年版
海外におけるフリーランス事情
アメリカ
冒頭で紹介したランサーズ株式会社の調査※1によると、2020年時点でアメリカのフリーランス人口は5,900万人存在することがわかりました。2019年時点でも5,700万人存在しており、1年間で200万人増加しているということになります。
さらに、労働人口の36%がフリーランスが占めており、日本におけるフリーランスの割合は22.8%であることから、アメリカでフリーランスとして働いている人の割合が高いことがわかります。ちなみに、アメリカのフリーランスにおける経済規模は1.2兆ドルです。
将来的には国民の半分がフリーランスとしての働き方を選択するという声もあり、フリーランス大国であることが伺えます。
参照(※1):新・フリーランス実態調査 2021-2022年版
ドイツ
ドイツ語では「Freiberufler(フライベルフラー)」と呼ばれるフリーランス。ドイツではフリーランスとして活動している人が多く存在します。
特にドイツの首都であるベルリンには、多くのカフェが存在し、カフェで仕事を行なっている人も多く見受けられます。ワーキングホリデービザを取得してドイツで働く日本国籍の人も多いようです。
また、ドイツには「フリーランスビザ」というビザが用意されており、自由な働き方を実現しやすいといえます。フリーランスビザは、ドイツに入国してから90日以内に外国人局で申請を行います(90日間はビザなしで滞在可能)。
ただし、ドイツでは英語を使用できることもありますが、市役所では英語を使えないこともあるので、ドイツ語が理解できた方が便利なこともあるでしょう。
タイ
タイはドイツのようにフリーランスビザは設けられていませんが、ノマドワーカーが働きやすい場所といわれています。ノマドワークとは、特定の場所にとどまらずにパソコンを持って働くワークスタイルのことです。
タイの首都であるバンコクには新しく創業したカフェが数多く存在します。新しいカフェが多いため、Wi-Fi環境や電源も整っていることが多く、ノマドワーカーが働きやすい環境が整っているのです。
タイのビーチはリゾート地としても有名であり、仕事と観光を兼ねながら働ける環境が多くの人にとって魅力となっています。加えて、タイの物価は日本と比較すると安く、食費などの生活費も抑えることが可能です。
コンドミニアムなどもマンスリー契約できるところが多いだけでなく、プールやジムがついた場所でも安く宿泊できることがあります。
フリーランスは海外で働ける?
フリーランスは海外で働けるのでしょうか?結論から述べると、フリーランスとして海外で働くことは可能です。実際に、フリーランス向けのビザやワーキングホリデービザを使用して、海外でお金を稼いでいる人も多く存在します。
フリーランスの働き方や受け入れ体制は国によっても大きく異なるので、働く場所を決める際は各国の特徴や働き方について認識を深めることが重要です。
なお、一定の期間で働く場所を変えていく働き方をノマドワークと言います。実際にノマドワーカーとして働いている人も多く存在し、働き方は多様化しています。
ノマドワーカー
ノマドワーカーとはどのような働き方なのでしょうか?人事労務用語辞典によると、ノマドワーカーとは以下のように定められています。
「ノマド」(nomad)とは、英語で“遊牧民”を指す言葉。定住地を持たない遊牧民のように、オフィスに縛られることなく、喫茶店やファストフード店などを活用して、働く場所を自由に選択しながら仕事をする働き方を「ノマドワーキング」といいます。このような働き方を選択する人々は「ノマドワーカー」と呼ばれ、近年注目が集まっています。クラウド・コンピューティングの出現やモバイル端末の高性能化、ネットワーク環境の高速・大容量化など、テクノロジーの進化によって実現・普及が有望視されている新しいワークスタイルです。
海外でノマドワーカーとしても多く存在し、近年注目が集まっている働き方となります。