多様な働き方が受け入れられ始めている現在、フリーランスとして活躍する人が増えています。好きな場所や時間で業務を進められるので、理想的なワークライフバランスを築くことができるのです。
しかし、フリーランスの中には取引先とトラブルにあったという経験がある人も存在します。給与の支払いの遅延や未払いなどが起きてしまうと、手続きや確認などの手間が生じてしまうため、フリーランスの本業に集中できません。
そのため、案件を引き受ける際は、取引先が信頼できる企業であるか判断する必要があります。
そこで今回の記事では、フリーランスがよい取引先か見極める方法について解説します。この記事を読むことで、トラブルにあわない働き方を実現できるので、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスでトラブルを経験した人は多い?
内閣官房日本経済再生総合事務局が実施した調査※1によると、業務委託契約で仕事をしているフリーランスの中で、取引先とのトラブルを経験したことがある人の割合は全体の37.7%に及ぶことが明らかになりました。
また、取引先とのトラブルを経験したことがあるフリーランスのうち、書面・電子メールが交付されていない、書面・電子メールが交付されていても取引条件の明記がないというケースが6割近くになることが分かりました。
同じオフィスで仕事をしない業務委託のフリーランスに関しては、メールやチャットツールなどでやり取りをするのがメインなので、このようなトラブルが生じやすいと考えられます。
それでは具体的にどのようなトラブルが生じているのでしょうか。次の章で、取引先とのトラブルの内容を確認していきましょう。
参照(※1):フリーランス実態調査結果
フリーランスと取引先とのトラブル内容
上記で紹介した調査※1を参照すると、フリーランスと取引先との間で、以下のようなトラブルが発生していることが明らかになりました。
- 発注の時点で、報酬や業務の内容などが明示されなかった
- 報酬の支払が遅れた・期日に支払われなかった
- 報酬の未払いや一方的な減額があった
- 仕様や作業期間・納品日を一方的に変更された
- 仕事の業務内容・範囲について揉めた
- 代金が低すぎるなど不利な条件での取引を求められた
1番回答の中で目立ったのは、報酬や業務の内容が明示されなかったというトラブルで、回答者全体の37%に及ぶ人が経験しています。また、報酬の支払いの遅れや未払いなど、報酬に関連したトラブルが生じていることが分かりました。
それでは、このようなトラブルが発生した場合、フリーランスはどのように対処しているのでしょうか。
トラブルが生じた際のフリーランスによる対応
先ほど紹介した調査※1によると、取引先との間にトラブルが生じた際に、交渉せずに受け入れた人が2割近くいることが分かりました。
トラブルを受け入れた理由として、「今後のフリーランスの 活動に大きな支障を来すため」「取引が成立しなくなるため」と回答した人を合わせると回答者の半数以上に及びます。
つまり、契約が切れたら収入が減ってしまうため、トラブルをそのまま受けれているフリーランスが多いということです。収入が安定しにくいフリーランスは不利な立場に置かれていることが分かります。
フリーランスがよい取引先か見極める方法
取引先の見極め方1:案件の探し方を工夫する
信頼できる取引先と契約を結ぶには、案件の探し方を工夫しましょう。例えば、不特定多数を対象とするクラウドソーシングでは、質の良い案件から悪い案件まで幅広く情報が掲載されているため、取引先を見極める力が求められます。
また、契約を結ぶ前にオンライン会議などで取引先とコンタクトを取るようにしましょう。相手の雰囲気が分かるだけでなく、不明点や疑問点を直接解消してから、契約を結ぶことができます。
好条件の信頼できる情報を集めたいという方には、パンダフリーランスのLINEを友達追加してみましょう。フリーランス情報を配信しているので、気になる情報があった際に応募することができます。
取引先の見極め方2:経営状況をチェックする
取引先の経営状況や運営体制を確認しましょう。経営が不安定な取引先の場合、突然契約を打ち切られたり、収入の支払いが正常に行われなかったりなどの事態に繋がる可能性があります。
また、取引先の運営体制も見極める際のポイントです。チームの人数が少なく、フリーランスへの対応に手が回っていないと、連絡がうまく取れずにトラブルに発展してしまうリスクが生じます。
そのため、契約前にどれくらいの規模で事業を運営しているか、どれくらいの人数でフリーランスに対応しているか、契約内容はしっかりと提示してくれるかなどに注目して判断しましょう。
取引先と良好な関係を築いてフリーランスの働き方を目指そう
収入が不安定になりやすいフリーランスは契約上、不利な立場に置かれることがあります。実際に、書面・電子メールが交付されていない、書面・電子メールが交付されていても取引条件の明記がないといったトラブルを経験したことがある人が多く存在することが分かりました。
給与の支払いが遅れたり、なかなか給与が振り込まれなかったりなどのトラブルも見受けられるので、契約を結ぶ取引先は慎重に選ぶことが重要です。
フリーランスに対する扱いや、経営状況を確認して、ビジネスパートナーとして付き合っていけるか見極めましょう。