2021年時点で労働人口の24%をフリーランスが占めるなど、フリーランス人口は増加傾向にあります。自由な働き方が魅力的なフリーランスですが、継続的に働くことができるのか不安に感じている人も多いのではないでしょうか?
そこで、今回の記事ではフリーランスの働き方を継続する上での課題や、フリーランスの仕事を企業から継続的に受ける方法を解説します。
この記事を読むことで、フリーランスが仕事を続ける上で不安に感じやすいポイントと、不安を解消する方法を理解できるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。
フリーランスの働き方は継続できる?
中小企業庁の実施した調査※1によると、フリーランスとして10年以上働いている人の割合が49%となっており、約半数が長期的にフリーランスの仕事を継続していることが明らかになりました。
続いて、5年から10年未満と回答した人の割合が21%、3年から5年未満と回答した人の割合が12%となっています。
回答者のうち約8割がフリーランスとしての仕事をメインで行っていることから、フリーランスの仕事を継続的に受け、生計を立てていることが伺えます。
そのため、フリーランスの働き方を継続することは可能であると言えるでしょう。一方で、フリーランスの仕事を続けていく上で、不安要素があるという人も存在します。次の章で詳しく確認しましょう。
参照(※1):フリーランスの実態
フリーランスの働き方を継続する上での課題
課題1:収入が安定しない
ランサーズが実施した調査※2によると、あなたが自由な働き方を続けていく上での障壁は何ですか?という回答に対して、収入がなかなか安定しないと答えた人の割合は40%に及ぶことが分かりました。
職種にもよりますが、基本的にフリーランスの仕事は案件ベースで受注を受けることがほとんどです。仕事を納期までに完了させてから、成果報酬として収入が発生する仕組みになっています。そのため、案件の受注数や契約の条件などによって、収入が変動しやすいです。
また、体調を崩すなどの理由で仕事を行えない場合、会社員のように有給扱いで休暇を取ることができません。そのため、仕事を行えない期間があると、休んだ分だけ収入が下がってしまう可能性があります。
参照(※2):フリーランス実態調査 2021
課題2:雇用と同等の社会保障が受けられない
上記で紹介した調査※2では、フリーランスだと雇用と同じ社会保障を受けられないという点を課題に感じている人も多く見受けられました。
一般的に社会保障とは、年金や社会保険を含めた保障制度の総称を指しますが、フリーランスと会社員で受けられる保障に差があるのが現状です。
例えば、会社員は厚生年金と国民年金が適用されるのに対して、フリーランスは国民年金のみが適用されます。そのため、老後に受け取れる年金額に差が生じてしまうことを懸念するフリーランスが多くいます。
課題3:仕事を見つけられない
同調査※2によると、仕事がなかなか見つからない点を課題に感じているフリーランスが、全体のうち15%いることが分かりました。
会社に所属している場合、チームや部署ごとに仕事が割り振られますが、フリーランスの場合は自分で案件を獲得しないといけません。そのため、スキルや経験がないと企業・クライアントと契約を結ぶのは難しいといえるでしょう。
また、新型コロナウイルスの影響により、テレワークが普及した現在、時間に余裕ができたことで、副業を始める人が増加しています。従って、フリーランスの中で競争率が高まっており、仕事を獲得するのが難しくなっています。
それでは、継続して仕事を受けるにはどうすればいいのでしょうか?ここで、1つの案件に対する平均的な契約期間を確認しておきましょう。
1つの仕事における企業との平均的な契約期間
前章で紹介した中小企業庁の調査※1によると、1つの仕事における企業との平均的な契約期間に関して、企業との契約期間は定まっていないと回答した人の割合が33.1%、業務ごとに大きく異なると回答した人の割合が17.8%という結果になりました。
続いて、1週間超から1ヶ月以内と回答した人の割合が15.6%、1ヶ月超から3ヶ月以内と回答した人の割合が10.8%ということが分かりました。
回答者の中には、契約期間が3年を超えている人も1.4%存在し、長期的な契約を結べている人も一定数いることが伺えます。また、1週間や1ヶ月などの期間で契約しているケースも多いことが明らかになりました。
フリーランスの仕事を企業から継続的に受けるには?
クライアント企業と信頼関係を築く
クライアントは信頼できるフリーランスに仕事を依頼したいと考えます。企業としては、案件を発注する際にコストがかかっているため、希望通りに仕事を完了させてくれる相手でないと、発注したいと思いません。
例えば、納期に間に合わないのに連絡が一切ない、進捗が分からないなどの事態になると、クライアントはフリーランスに対して信頼を失ってしまいます。
そのため、継続的に仕事を獲得するには、納期を守り、レスをしっかりと返すなど、基本的な部分を徹底することが大切です。相手にストレスを与えないように、コミュニケーションをしっかり取って、企業との信頼関係を築いていきましょう。
まとめ
10年以上フリーランスとして仕事を続けている人が全体の約半数を占めています。そのため、フリーランスが仕事を継続することは可能です。一方で、収入が安定しない点や、社会保障制度が整っていない点に関して、不安を感じているフリーランスも多く存在します。
フリーランスとして仕事を続けるには、クライアントと信頼関係を築くことが大切です。当サイトでは、フリーランスに関する様々な情報を発信していますので、他の記事も参考にしてみてください。