「フリーランスの実際の働き方ってどうなの？」「フリーランスが生活設計で気をつけるべきポイントとは？」と疑問をお持ちの方に向けて、フリーランスの生活について解説します。
フリーランスとして生計を立てている人は、現在の働き方に満足しているのでしょうか？フリーランスの生活への不安や、生活設計する際のポイントを紹介しますので、フリーランスを目指している人は参考にしてみてください。
フリーランスの働き方に対する満足度とは
ランサーズが実施した「フリーランス実態調査 2021」※1によると、現在の働き方に関する質問に対して、「仕事が自分のライフスタイルに合っている」と回答した人は69%に及ぶことが分かりました。
また、「満足している」と回答したノンフリーランスが44%であったのに対して、フリーランスは54%という結果になりました。
従って、好きな時間や場所で働けるフリーランスの方が、ライフスタイルに満足しているということになります。一方で、フリーランスの生活に対して不安に感じている人も一定数存在します。
フリーランスは生活に関して、どのような不安を持っているのでしょうか？次の章で確認していきましょう。
参照(※1):フリーランス実態調査 2021
フリーランスの生活への不安
生活への不安1：収入が安定しない
上記で紹介した調査※1によると、「あなたが自由な働き方を続けていく上での障壁は何ですか？」という質問に対して、「収入がなかなか安定しない」と回答した人が40%という結果になりました。
実際に、フリーランスは案件ベースで仕事を進めるため、案件数や条件によって収入が変動します。そのため、収入が安定しない点に関して不安を抱く人が多いのです。
また、フリーランスとして仕事を始めたばかりだと、収入の基盤を築くのに時間がかかり、生活資金に対する不安が募りやすくなります。
生活への不安2：雇用と同等の保障が受けられない
多くのフリーランスが感じる不安として、雇用と同等の保障が受けられない点が挙げられるでしょう。 会社員の場合は、健康保険の保険料は会社が一部を負担しますが、フリーランスの場合は全額自分で負担する必要があります。
また、会社員は国民年金と厚生年金を受け取ることができますが、フリーランスには二重構造が採用されないため、将来受け取る年金額が少なくなります。
政府は働き方改革の一環として、雇用によらない働き方を推進していますが、フリーランスが働きやすい環境は整備されていません。そのため、多くのフリーランスが将来に対して不安に感じています。
生活への不安3：社会的信用が低い
現在は多様な働き方が世間的にも認められ始めていますが、依然としてフリーランスの社会的信用は高いとはいえないでしょう。
終身雇用制が一般的であった日本では、正社員としてフルタイムで働く文化が強く根付いています。そのため、フリーランスのような柔軟な働き方が理解されにくい状況です。
例えば、ローンを組む際や、カードを申請する際など、会社員の場合はスムーズに申請することができますが、フリーランスの場合は審査が通りにくいことがあります。
しかし、将来的にはフリーランスの働く環境が整備されるのに伴って、多様な働き方が浸透していくでしょう。
フリーランスが生活設計する際のポイント
ポイント1：老後のために貯金する
フリーランスは会社員と比較すると、老後に受け取れる年金額が少なくなります。また、日本人の平均寿命は年々伸びているため、老後のことを考えて生活設計をしていくことが重要です。
積立預金や定期預金を利用して、資産を安全に貯蓄していくことをおすすめします。一定期間資産を引き出すことができない代わりに、金利が高く設定されており、身近な資産運用の方法として活用されています。積立預金は、定期預金よりも少額の資金を積み立てていく方式です。
このように、計画的に貯蓄することで老後に対する不安を軽減することができます。会社員よりも受け取れる年金額が少ないことを考慮して、しっかり対策していきましょう。
ポイント２：節税対策する
会社に所属する場合は、会社が税金を代わりに納めますが、フリーランスの場合は自分自身で確定申告を行う必要があります。そのため、節税対策のポイントをしっかりと理解して、確定申告を行うことが大切です。
まず、課税対象となる金額を少なくすることができるため、経費と控除を見直しましょう。オフィスで使う事務用品購入費や、クライアントとの食事代も経費として計上できます。
フリーランスが支払うべき税金に関して、以下の記事で紹介していますので、ぜひご確認ください。
URL掲載予定
ポイント3：副業から始める
フリーランスの中には、副業からスタートする人が多く見受けられます。副業で仕事を始めることで、生活資金を確保しながらフリーランスの収入を安定化させることが可能です。
前章で紹介した調査※1によると、副業として仕事を行っているフリーランスは439万人にも及ぶことが分かりました。
フリーランスとしていきなり独立してしまうと、収入が安定しないため、生活に対する不安が募りやすくなります。実際に、フリーランスとしての経験がない場合、いきなり好条件の案件を獲得するのは難しいでしょう。
そのため、まずは副業から開始して、継続して仕事を受けられるようになってから、独立を目指すことをおすすめします。
まとめ
今回の記事では、「自由なイメージのあるフリーランスは生活に満足しているの？」「フリーランスが感じやすい生活に対する不安とは？」と疑問をお持ちの方に向けて、フリーランスの生活への不安とフリーランスが生活設計する際のポイントを解説しました。
時間や場所にとらわれずに働けるフリーランスは、ノンフリーランスと比較すると生活に満足している割合が高いです。一方で、収入や保障制度、社会的信用などに関して、不安に感じる人も多くいます。
フリーランスとして理想的な働き方を実現するためには、老後のために貯金をしたり、節税対策を行ったりすることが大切です。また、収入が安定するまで、まずは副業からスタートすることをおすすめします。
