「フリーランスになると自由な働き方を実現できるって本当?」「フリーランスは自分の働き方に満足しているの?」と疑問をお持ちの方に向けて、フリーランスの自由な働き方について解説します。
フリーランスはどうして自由な働き方を実現できるのでしょうか?今回の記事では、場所や時間、定休日などの観点から、フリーランスのワークスタイルについて説明しますので、参考にしてみてください。
フリーランス=自由な働き方って本当?
フリーランスに転身したきっかけ
ランサーズが実施した「フリーランス実態調査 2021」※1によると、「あなたが、雇用によらない自由な働き方を始めた理由は何ですか?」という質問に対して、収益の拡大という回答に続き、自由な働き方を目指すためという回答が目立ちました。
実際に回答を確認すると、「時間にとらわれない働き方をするため」が35%、「場所にとらわれない働き方を実現するため」が20%という結果になり、全体の半数以上が自由な働き方を求めてフリーランスに転身したことが分かります。
他にも「自己実現のため」「起業のため」など、自身の目標を叶えるためにフリーランスになった人も多く見受けられました。
参照(※1):フリーランス実態調査 2021
自由な働き方に対する満足度
先述した調査※1によると、フリーランスはノンフリーランスよりも仕事を前向きに捉えていることが明らかになりました。フリーランスの現在の働き方に関する質問に対して、「仕事が自分のライフスタイルに合っている」と回答した人は7割に及びます。
「満足している」と回答したノンフリーランスが44%であるのに対して、フリーランスは54%という結果になりました。
フリーランスの中には、常駐で会社員と同じように働いている人も多いですが、自由な時間や好きな場所で働けているフリーランスの満足度が高い傾向にあります。
フリーランスの自由な働き方について
フリーランスの自由な働き方1:場所
日本政策金融金庫が2017年に実施した調査※2によると、自宅で作業するフリーランスが61.1%に及ぶことが分かりました。また、「自宅の居室」と「自宅併設の事務所・作業場等」を合わせた「職住一致」のフリーランスにおける割合は75.3%になります。
契約先の企業に常駐するタイプのフリーランスでない限り、基本的に自由な場所で作業しているといえるでしょう。インターネット環境さえ整っていれば、場所を問わずに働けるので、フリーランスの中にはカフェやワーキングスペース等で作業する人も多いです。
さらに、海外から働くノマドワークを実現している人や、旅行と仕事を兼ねながら働くワーケーションを実施している人も存在します。
参照(※2):フリーランスの実態に関する調査
フリーランスの自由な働き方2:時間
フリーランスは基本的に案件ベースで仕事を行うので、納期までに仕事を完了できれば好きな時間に働くことができます。
会社員の場合、フレックス制を導入している会社であってもコアタイムを設けている企業が多いですが、フリーランスは自分のライフスタイルに勤務時間を合わせられるのです。 例えば、午前中に集中して仕事を終わらせて午後は完全にフリータイムにしているフリーランスや、昼間は好きなことをやって夜から働き始めるフリーランスもいます。
先ほど紹介した調査※2によると、会社員に比べて短時間就業であるフリーランスの割合が相対的に高いことが明らかになりました。一方で、週に50時間以上働いているフリーランスも一定数存在することが分かっています。 仕事量に関しても自由に決められるので、自分のライフスタイルに合わせて受ける仕事を決めているといえるでしょう。
フリーランスの自由な働き方3:定休日
中小企業庁の実施した調査※3によると、フリーランスの定休日として「不定休」と回答した人が8割近くを占めていることが分かりました。
フリーランスは、働く場所や時間のみならず、定休日に関しても自分で決めることができます。続いて「土日及び祝日」と回答した人が約2割という結果になりました。
しかし、フリーランスの中には、ほとんど休みを取得していない人も一定数いることが予想されます。働いた分だけ収入を得られる成果報酬で案件を受けることが多く、より多くの収入を得ようとして、休まないで仕事を行っているのです。
参照(※3):フリーランスの実態
自由な働き方の障壁
収入が安定しにくい
ランサーズが実施した「フリーランス実態調査 2021」※1によると、「あなたが自由な働き方を続けていく上での障壁は何ですか?」という質問に対して、「収入がなかなか安定しない」と回答した人が40%に及ぶことが分かりました。
案件ベースで仕事を行っていくので、フリーランスの収入は安定しにくいといえるでしょう。特に、フリーランスとして仕事を始めたばかりの時期は、収入を安定化させるまでに時間がかかります。クライアントと信頼関係を築いて、長期的に案件を受注できるような仕組みづくりが必要であるためです。
また、社会保障制度や年金制度など、フリーランスが働きやすい環境は依然として整備されておらず、収入が不安定であることから将来の生活に不安を抱いている人も多く存在します。
社会的信用を得るのが難しい
現在は多様な働き方が受容され始めていますが、まだまだフリーランスに対する社会的信用は高いとは言えません。収入が安定しにくく、自由な働き方のフリーランスに対して、ネガティブなイメージを持つ人が一定数存在するのが現状です。
労働力不足が懸念される将来、労働力をカバーするために多様な働き方を促進する動きが活性化していくことが予想されます。そのため、フリーランスに対するイメージも次第に改善されていくでしょう。
まとめ
今回の記事では「フリーランスが自由な働き方を実現できるの?」「理想的なワークススタイルを実現するための注意点とは?」と疑問をお持ちの方に向けて、フリーランスの自由な働き方について解説しました。
常駐ではないフリーランスは、基本的に好きな場所、時間、定休日で仕事を行うことができます。そのため、会社員よりも自由度が高く、理想的なライフスタイルを築いている人が多いです。
収入面や社会的信用など、フリーランスに関して改善するべき課題は多数存在するものの、将来的にはフリーランスが働きやすい環境が整備されていくでしょう。